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令和7年度 基本方針

1 概況

 
○家族や地域、そして社会の相互扶助が機能しにくくなるなか、従来の縦割りの福祉制度では十分に解決できない課題が顕在化しています。孤独や孤立などを背景とする生きづらさを抱えた人々が増加し、ヤングケアラーや引きこもり状態にある人への支援、長引いたコロナ禍と今に続く物価高騰などにより深刻化した生活課題に対して、包括的な支援体制の構築が急務となっています。
 
○身近な小地域では人口減少や著しい少子高齢化の進行などが相まって地域福祉活動の基礎となる自治会・町内会の基盤低下が叫ばれて久しく、その根本的な解決はなかなか見いだせていません。このことで地域社会(活動)の担い手の減少や地域のつながりの希薄化に拍車をかけ、社会全体の大きな課題として深刻になっていますが、誰もが尊重され、社会に参加し、個性を発揮することができる豊かな地域社会を福祉の枠を超えた連携・協働により創りあげていくことが重要となっています。
 
◯国においては。令和3年に社会福祉法を改正し、複雑化・複合化したニーズに対応する包括的な支援体制を整備するため、対象者の属性を問わない「相談支援」、多様な「参加支援」、「地域づくりに向けた支援」を一体的にするめる『重層的支援体制整備』を政策化し、既存の相談支援や地域づくり支援の支援を活かし、子ども・障害・高齢・生活困窮といった分野別の支援体制では解決できないような課題に対する包括的な支援体制の整備を求めています。
 
○京都市においては、すべての人に「居場所」と「出番」のある誰もが生き生きと活躍できるまちを目指し、市民と多様な主体との交わりの促進、人と人とをつなぐ結節点としての市役所・区役所の機能強化に取り組むとともに、令和6年3月に改訂した「京・地域福祉推進指針」において、困難な課題を行政と関係機関がしっかりと受け止め、分野横断的に連携して支援する「重層的支援体制」の充実を図ろうと取り組んでいます。
 
○このようななか、区社協では令和7年3月に多くの関係者や地域住民の声をもとにして、今後の地域福祉活動の方向性を指し示し、区社協はじめ多くの関係者がどのような地域づくりに取り組んでいくかを明確にするため、『第5期山科区地域福祉活動計画』を策定しました。令和7年度はその計画の初年度となります。お寄せいただいた期待やご意見に応えるため、また生きづらさを抱える人々に寄り添うため、そして誰もが安心して暮らせる福祉のまち山科区の実現のため、計画の着実な取組が求められています。
 
 
 

2 重点課題

1.第5期地域福祉活動計画の具体化
第5期計画に掲げる基本目標-推進の柱-推進項目をより具体化し、計画的に取り組んでいきます。
2.学区重点目標の支援
第5期計画の策定に合わせて設定した学区ごとの「重点目標」に関して、学区の多くの関係者とともに何を目指し、どのように活動をすすめるのかなど一緒に学習しながら目標の達成に取組みます。
3.重層的支援体制づくりへの参画
地域共生社会の実現を目指し、地域住民が抱える福祉課題の複雑化・複合化に対して分野を横断し、「相談支援」「参加支援」「地域づくりに向けた支援」を一体的に実施する重層的な支援を、区役所や支援機関、地域住民等と協働してすすめます。

事業概要

企画広報事業

啓発事業
 ①第31回山科社会福祉大会
 ②kyotoこころつながるプロジェクト(市社協と共催)

福祉情報流通事業
 ①機関誌「Be-Vo」
 ②インターネットからの情報発信

研修事業
 ①地域福祉活動実践交流会

福祉総合相談事業

福祉関係団体・施設への支援
 ①福祉関係団体事業助成
 ②福祉施設事業助成

ネットワーク事業

地域福祉ネットワーク
 ①山科区地域福祉推進委員会
  ⅰ 山科区の地域福祉を考える集い
  ⅱ 地域福祉の課題や活動事例、地域における公益的な取組の把握、共有、発信
  ⅲ 山科区福祉総合マップ
  ⅳ フリースペース「みんなの家★山科」
  Ⅴ 「子ども食堂」活動助成の実施
 ②山科区民生児童委員会との連携
 ③山科区共同募金会との連携(共同募金運動への協力)
 ④行政関係ネットワークへの参画

高齢者福祉ネットワーク
 ①地域包括支援センターとの連携
 ②権利擁護ネットワーク会議
 ③山科区在宅医療・介護連携支援センター運営委員会
 ④山科・介護者の会「はげましの会」の活動支援
 ⑤高齢者等見守り活動企業連携事業への協力

障がい者福祉ネットワーク
 ①東部障害者地域自立支援協議会
 ②山科こころの健康を考える会
 ③知的ハンディのある人を支える合同研修

子育て支援ネットワーク
 ①やましな子育て支援連絡会
 ②山科区要保護児童対策地域協議会
 ③やましなっこ育ち・学び応援事業実行委員会
 ④障がい児の余暇支援事業(あそびの広場)
 ⑤山科子育て応援団の活動支援
 ⑥あそぼランド
 ⑦子どもの居場所づくり「支援の輪」サポート事業の推進

学区社協支援事業

学区社協台帳の更新

学区重点目標の推進

学区社協活動総合推進事業の推進
 ①学区ボランティアセンターの設置
 ②学びあう活動
  ⅰ 福祉調査の実施
  ⅱ 福祉相談事業の実施
  ⅲ 福祉研修会の開催
  ⅳ 広報紙の発行
 ③ふれあう活動
  ⅰ 当事者の仲間づくり事業の実施
  ⅱ 当事者と地域の交流事業の実施
  ⅲ 学区の居場所の設置運営
 ④支えあう活動
  ⅰ 見守り活動の実施
  ⅱ 寝具クリーニングの実施
  ⅲ ふれあい配食の実施
  ⅳ 災害時要配慮者支援訓練の実施
  ⅴ ちょいボラの調整
 ⑤重点事業の実施

健康すこやか学級事業の推進
 ①健康すこやか学級
 ②介護予防研修会

京都市避難行動要支援者名簿の活用による見守り活動への協力

ボランティアセンター事業

活動振興援助
 ①ボランティア活動資材の整備及び貸出
 ②福祉の保険の取次
 ③ボランティア団体活動助成

相談及び助言
 ①ボランティア活動に関する相談対応
 ②知恵シルバーセンターを活用したコーディネート

情報の収集・啓発
 ①ボランティアセンターだより
 ②ボランティア情報の発信

講座・研修等の開催
 ①視覚障害者ボランティア入門講座
 ②やましなふれあい手話講座
 ③やましな要約筆記ボランティア入門講座
 ④ボランティア講座~知的障がいのある人とともに~
 ⑤福祉教育の取組推進

活動者相互の交流の促進
 ①山科ボランティアセンター運営委員会
 ②山科ボランティアグループ連絡会への支援

災害対策のための環境整備
 ①山科区防災会議への参画
 ②山科区災害ボランティアセンター設置・運営訓練
 ③被災地災害ボランティアセンター支援活動への参画

セーフティネット事業

日常生活自立支援事業
 ①相談対応
 ②サービス提供
 ③生活支援員の育成
 ④京都市成年後見支援センターとの連携による成年後見利用促進

生活福祉資金貸付事業
 相談は完全予約制です。予約なく来所されても対応できません。ご了承ください。
 ①生活福祉資金貸付調査委員会
 ②相談対応
 ③償還支援
 ④京都市生活困窮者自立相談支援事業等との連携

地域あんしん支援員の活動推進
 ①寄り添い支援
 ②選定会議・支援会議・定期支援会議
 ③重層的支援体制づくりへの参画 

生活支援事業

地域支え合い活動創出事業の推進
 ①地域支え合い活動調整会議
 ②地域のニーズと資源の見える化
 ③関係者のネットワーク化
 ④生活支援サービスの担い手養成
 ⑤生活支援サービスの創出支援
 ⑥地域共生・地域づくり協働ミーティングへの参画
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